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2009年11月 8日 (日)

BL小説 「波光より、はるか」 (崎谷はるひ)

波光より、はるか (角川ルビー文庫)
作;崎谷はるひ 絵:おおや 和美
角川書店(角川グループパブリッシング)(2009-11-02)
売り上げランキング: 168

【あらすじ】
大好きな山下と同居を始めて幸せ一杯な一葡。しかし、職場では同性愛者であるとばれて嫌がらせを受けていた。
明るく振る舞うものの、無理がたたって倒れてしまい…。
一方、かつて山下に片思いしていた朝倉は王子様のようなケネスに対し、自信が持てず、不安で揺れていた。そんな朝倉の真意が掴めずに、焦れたケネスは、紳士の仮面を脱ぎ捨てて…!?


同時発売の「ただ青くひかる音」と同じくブルーサウンドシリーズの続編です。
「ただ青くひかる音」に登場していなかったケネスX朝倉カップルのお話と、山下X一葡カップルのお話、そして全カップルが登場するバレンタイデーのお話の3編。

○ケネスX朝倉の本編「しじまの夜に浮かぶ月」のお話ではケネスの王子様ぶりが“ワタシの好みの”王子様ではなかったので、あまり思い入れが持てないキャラでしたが、このお話の中では、かなり“本性”を出してます(笑)
容姿端麗な王子様が自分の国の言葉ではめちゃくちゃ口が悪いっていう設定はワタシ的にはGOODかも(笑)
朝倉も言ってるように、ワタシも“本性”のケネスの方が好きだな(笑)
朝倉の心が分からず落ち込んでいるケネスにアドバイスする嘉悦がまたカッチョいいんだ~(*^^*)

○次に収録されている「振り返ればかなたの海」でカップルになった山下X一葡のこのストーリーのみ書き下ろしのようで、なかなか読み応えありました。
早くから自分の性癖を自覚していた一葡くんには過去の辛い思いが一杯あって、恋に対しても全然いい思い出がなくて、山下に愛されながらも、今だ、辛い事でも辛いと言えず、常に明るく振舞っていようと頑張ってる。
このあたりがまた健気で何だかジーン・・・。

けれどさすがに人間、限界というものがありまして・・・。
仕事での人間関係にストレスが溜まりまくってしまった一葡がついにぶっ倒れてしまいます。看病をする山下の甘々のお説教(?)と一葡に対する態度のひとつひとつががもう“惚れてますーーーーっ!!!”って嫌っちゅーほど描かれていて(笑)、読みながらニヤツキが止まりませんでした。
ブルーサウンド5カップルの中で、山下が一番デレっぷりがストレートなのではっ!?
いやぁ~、参りました!!(笑)
一葡に惚れた事を自覚するまでの山下のギャップが・・・。
だから良いのだけれど・・・。
とりあえず、一葡の仕事の人間関係も落ち着いたようで、良かった。
物語の中で、一葡の性癖に対して差別やいじめの様子が描かれているけれど、こういうのって物語の中であっても気分良いものじゃないね。
人と(自分と)違うからって何が悪いのか。
自分は一体何様!?って思ってしまう・・・。

○5カップル登場のバレンタインデーのお話はそれぞれのカップルの個性が出てて楽しかった!!
こうして読んでみると、ホント、皆、カラーが微妙に違うんだよね。
改めて作者・崎谷さんの人物、物語の書き分けの上手さに感心!!
個人的には、このストーリーの中で、藤木が初めて嘉悦の名前を下の名前で読んだ事に感激してました(笑)
嘉悦は藤木の事を「聖司」って呼んでいるのに、藤木は本編から「ただ青くひかる音」でもずっと「嘉悦さん」としか呼んでいなかったからいい加減下の名前で呼んであげればいいのにーって思っていただけにね。
ようやく!
でも呼ばれた後の嘉悦のさりげないテレぶりがまた良いのよ~(*^^*)
きっと藤木も下の名前で呼ぶタイミング、見計らっていたんだね^^

まだまだこの5カップルの続きが読みたい~!!

こちらでもおおや和美さんのイラストもGOODです~♪
表紙を開いた後のカラーページのケネスX朝倉+一葡のイラスト、好きです~^^

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